久しぶりに面白い本を見つけた。

日本はなぜ開戦に踏み切ったか―「両論併記」と「非決定」 (新潮選書)

日本はなぜ開戦に踏み切ったか―「両論併記」と「非決定」 (新潮選書)

個人の生活レベルにおいても「重要なことがなかなか決められない。」ということは多いと思う。
「急いては事を為損じる」ということで熟考して、急いで結論を出さないケースもあるとは思うが、だいたい(日頃からよく考えている)重要なことって、結論を迫られれば15秒で判断できると思っている。
本書はそういう個人の話じゃなくて、国レベルでの意思決定「1941年の対米英蘭戦争の開戦」がテーマとなっている。まだ読みはじめたばかりだから詳細はこれからなのだが。
☆☆☆
「政治的な意思決定」についての流れで最近感じたことを続けて書くと、「コンクリートから人へ」ってスローガンどっかに行っちゃった気がするね。
例えば最近話題になっていた新幹線延伸の件、自分は仕事で長崎にも福井にも行く事があるんだけれど、直感では公金を投資(工費の7割?)して、新幹線を「諫早〜長崎」「金沢〜福井」に延伸したって開通後の経済的な効果ってほとんどないように感じている。たぶん行った事あるひとや地元の人達もそれは分かっているというか感じているだろうね。
ただ当面は地元のセメント作ったり卸している業者とか工事業者とかに、それなりにお金が落ちるから新幹線が開通するまでは地方の凋落を遅らせることはできるだろうし、まああと10年も公金で仕事にありつければ安全に地元でリタイアできると思っている人には、それで充分なんだろうから、そういう意思決定ならそれはそれで目的とやっていること合致するから不自然には感じないんだけど、経済的な発展がテーマなら長期的には長崎や福井でモノを作って輸出をして外貨を獲得するようなことをしなければ、この先も地方での雇用は増えないだろうし相対的な地盤沈下は止まらないよね。(そもそも若者があんまりいないか。)
トヨタとかコマツとかグローバルカンパニーが集まらないと駄目だよね。きっと。長崎には三菱系があるからまだしも、福井ってなんかあったけ?
あと三重の亀山とかみたく企業を誘致しても、結局生産の拠点が海外に移ってしまえば長く雇用は確保できないし。この先、人口も減るんだから投資するところが違うと思うんだけど。。。

まあいいや。
政治はなんだか分からないことになってきてるし、今のままじゃどう考えても当面は景気も良くならないだろうから、もうちょっと実益(生活防衛)につながるような実用書を読んでおいた方がいいんだろうけどね。。。(と今頃思いはじめた。)